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2、4、8を重んじる日本人

今まで参考程度に買っておいた『日本書紀』を、あらためて最初から読んでいます。

日本書紀〈1〉 (岩波文庫)

日本書紀〈1〉 (岩波文庫)

 

岩波文庫の『日本書紀』訓読版です(1巻ごと巻末に原文あり)
訓読の注以外にも補注が充実していて、上代日本語や日本神話(から派生してポリネシア系アジア系など世界の神話もろもろ)についての解説がとてもおもしろいです。
そのなかで、数字に関する興味深い記載があったので、要約しておきます。

日本人は、2、4、8を尊重する

中国から漢字や文献が伝わるまえ、古代日本では、2、4が神聖な数とされていました。
2は一揃いを重んじることから。1や3は半端とかんがえられていたようです。

4、四は大和言葉で「よ」です(上代の発音はyö)
「yö」は、同時に、数量の無限増大を表すイヨ(愈々のイヨ)とおなじ言葉。
よって、日本では4が最大数だった時代があり、4を神聖ししたということです。*1

そして、日本語には、i-u、ö-aの交替が見られるので、yö→yaとなり、8も無限を表す聖数と認められるようになったとか。
8、八を末広がりとして験を担ぐ習慣は、漢字が入ってからのちの時代に後づけでおこなわれたものであろうということです。

この文庫の校注には大野晋が参加しているため、このあたりの考察が非常に丁寧です。

日本人のほかにも、2、4、8を重んじる民族としては、アメリカ・インディアン(ナファ族)、イースター島に住んだひとたちがあるようです。
言葉や神話の面からかんがえると、日本は南方の文化・文明の影響を非常に強く受けているみたいですね。

わたし自身は奇数がスキなので、「げ、自分、中華かぶれか」とちょっとテンション下がりましたけど^^;

*1:注 その民族によって、最大数(かぞえられるもっとも大きい数)が大体決まっていて、ギリシャは3以上はかぞえなかったので、3が究極の数であり、よって3を聖数としていたそうです